経営革新計画から思うこと
皆様は経営革新計画というものをご存知でしょうか?
中小企業庁の中小企業新事業活動促進法に基づいて,事業者から提出された事業計画,この場合でしたら経営革新計画が優れている場合に,創業・新規事業・異業種間連携に関する支援を受けることができるというものです.
都道府県が窓口になっていて,三重県でも産業支援室の方々が積極的に活動されています.
私個人もこのフォローアップ事業の専門家として選任されているので,現在,経営革新計画承認企業への技術指導・マーケティング支援のための企業訪問を行っております.
時を同じくして,東京都の経営革新計画承認企業とも仕事を進めています.
偶然とはいえ,複数の経営革新計画承認企業とお付き合いをさせていただいているのですが,その方々の積極性や知識吸収の貪欲さに触れることは非常に刺激になります.
10年以上前に友人が私のことを形容するのに"He is a natural born listener."と言っていたことを思い出します.決して大人しいわけではなく,とにかくいろいろ聞いた上で意見をずけずけと言ってくるのだ,と.
そういえば私がこの会社を創業したときも,お客様に企業文化を変えるような提案ばっかりしていました.懐かしいですね.今でもあまりやっていることは変わらないのですが,私の理念でセレクションされた結果,お客さんに豊かなチャレンジャー精神があるところの割合がすごく増えたと思います.
そう考えると,この巡り合わせは自然な成り行きであるともいえます.
よくよく考えると,私がIT専門家として参加している三重県産業支援センターでも中小企業のためのサポートですし,客員助教授をしている三重大学でも創造開発研究センターに所属して,ベンチャー支援の素地をしているわけです.
わかっていたことですが,これが私の色なのだと思います.三重県,三重県産業支援センター,三重大学と,いろいろ機会を与えてくださって非常にありがたいです.
唯一困るのは全て共通して個人との契約になっていることです.頑張れば頑張るほど,株式会社だえもんの売上からは離れていってしまうことが心苦しい限りです.
企業の創業者のひとりとして言わせてもらえば,法人化したのは事業に人格を持たせるためであって,それは日本の法律に明文化されているものなのですから,人と法人を区別するのはおかしな話です.
2006年1月29日
株式会社だえもん 代表取締役 田中通
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