「げんぱつ」原発住民運動情報より転載(103号、97/10/25)

敦賀半島 二つの活断層が同時に動く

地質調査所の発掘で判明

 「原発銀座」のある福井県敦賀半島周辺で、これまで単独で地震を引き起こすと見られていた活断層が二つ同時に動いた例のあることが、通産省・工業技術院地質調査所一地調一の現地調査で突き止められました。地調は九二年に柳ケ瀬断層(長さ三十七キロ)を発掘調査し、二三二五年の地震で動いたことを確認していました。つづいて阪神大震災後の九六年から、敦賀断層(同二十五キロ)のボーリング調査や発掘調査をはじめ放射性炭素同位体を使った年代測定で、同断層が同じころ地震をひき起こした可能性があることが判明。

 地調によると、単独の地震ならM7、二つ同時に動けばM7・2となり、エネルギー規模はは二倍になるといいます。

 同半島にある七つの原発は、立地時の「安全審査」ではいずれも複数の活断層が同時に動く想定はされていません。

 もともと、兵庫県南部地震の岩盤上の地震動は、耐震設計の崩壊を示唆しており、根本的な見直しが迫られています。

六ヶ所村再処理工場

「安全協定」締結するな

青森・核燃反対連

 核燃料サイクル施設立地反対連絡会議の小笠原美徳代表委員(県労連議長)らは九月十九日、木村守男青森県知事にたいして、六カ所村への使用済み核燃料受け入れのための「安全協定」は結ばないこと、各原発からでる使用済み核燃料は、各原発サイトに保管し、六カ所村に搬入させないことの二点を申し入れました。

 この日の申し入れは、青森県と国が核燃料サイクル政策について協議する「核燃料サイクル協議会」が九月九日に開かれ、常設協議機関として設置されることが決まり、「安全協定」締結の障害が無くなったなどの動きが強まったため、緊急申し入れとなりました。

 代表らは、「動燃事故の原因究明もないまま『安全協定』を締結するな」「協議会は、推進機関か。核のゴミ捨て場にするな」と強力に申し入れました。

 その後代表らは、市内で街頭宣伝に立ちました。



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