第1章 西名阪自動車道問題の概要

第1節 香芝町と上中・今泉地区

1-1 香芝町の概要

 図1-1は香芝町の位置と調査地周辺図である。

 香芝町は奈良県北西部に位置する人口約3万5,000人の町である。大阪府柏原市と隣接しており,近鉄大阪線・南大阪線・国道165号線・西名阪自動車道等によって大阪と結ばれ,その通勤圏となっており,近年急激な人口増加がみられる地域。

図1-1 香芝町と西名阪自動車道

1-2 上中・今泉地区の概要

 本調査の対象地区である上中・今泉は香芝町の中央やや北よりに位置し,東西の丘陵地帯に挾まれ北に緩やかに傾斜する窪地状地形をなしている。この地域の東部を葛下川が北流し,王寺町で大和川に合流している。西名阪自動車道はこの地区の中央部を地面から約6メートルの高さの高架橋で東西に貫通している。

 上中・今泉地区は戸数約570世帯,人口約2,000人の田園居住地区で,国鉄志都美駅の西方に拡がる。本地区は西名阪自動車道が開通するまでは,県道・町道沿いを中心に兼業農家が点在する静かな集落であったが,開通後にその環境は激変した。